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【アイデア満載】ヘルスケア商品のネーミング術! ヒット商品から学ぶ成功の秘訣

2024.05.07 #マーケティング

近年、ヘルスケア市場はますます拡大しており、個性豊かな商品が続々と登場しています。
その中でも、消費者の心を掴み、売上アップに貢献する重要な要素のひとつが、商品名(ネーミング)です。
今回は、最近話題を集めているヘルスケア商品のネーミング成功事例をいくつかご紹介します。

商品の特徴を「たとえ」で表現する

商品の特徴を「たとえ」で表現したネーミングは、消費者に商品のイメージを分かりやすく伝え、記憶に残りやすくする効果があります。

まるでこたつソックス

靴下メーカー岡本株式会社が販売する、足の冷え対策に特化した靴下「まるでこたつソックス」。
この冬、ドラッグストアやコンビニエンスストアなどで目にした人も多いのではないでしょうか。

実はこちらの商品、2013年の発売当初は「三陰交をあたためるソックス」という商品名でした。
しかし、消費者に商品の魅力が伝わりづらく、売上も伸び悩んでいたことから、2015年に「まるでこたつソックス」に名称を変更。
商品の特長である「まるでこたつの中にいるようなあたたかさ」を分かりやすく表現することで、なんと売上がこれまでの約17倍に!
商品の最大の特徴である「足元のあたたかさ」を、誰もがイメージしやすい「こたつ」に例えたことで、消費者の興味を惹きつけることに成功した好例と言えるでしょう。

ヒツジのいらない枕

なかなか寝つけない夜、ヒツジが1匹、ヒツジが2匹、ヒツジが3匹…と、ヒツジを数えながら眠りについた経験はありませんか?
株式会社太陽が展開する「ヒツジのいらない枕」は、2020年8月〜9月に「Makuake」にてクラウドファンディングを行い、応援購入金額6,000万円以上、支援者数5,000人以上を集めたプロジェクトのひとつ。
「ヒツジを数える間もなく眠りについてしまう」というコンセプトのもと開発された枕だそうです。
その名の通り、「よく眠れる」機能性と、「ふわふわのヒツジ」のような安心感を伝えたいという想いから生まれたこちらの商品。
「日本ネーミング大賞2021」ルーキー部門の最優秀賞を受賞するほか、累計販売数11万個を誇るほどの人気を集めています。
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ブランドバリューを活かす

既存のブランド力をネーミングに取り入れることで、商品・サービスの認知度向上や購買促進につなげることが期待できます。

龍角散ダイレクト

ここ最近、SNSを中心に話題となっている「龍角散ダイレクト」。
テレビCMでもおなじみのあの商品です。
実はこの龍角散ダイレクト、以前は「クララ」という名前で販売されていました。
1960年代から40年以上続く老舗ブランドであった「クララ」は、水なしでも飲める顆粒薬として展開されていました。
しかし、シンプルで覚えやすいネーミングとは裏腹に、実際の認知度はそれほど高くなかったそう。
そこで2008年、龍角散のブランド力を活かし「龍角散ダイレクト」としてリニューアル。
龍角散ブランドの持つ安心感・信頼感と、「水なしで服用して喉に直接作用する」という商品の特徴を融合させて、大ヒットとなりました。
結果、従来の「クララ」では届かなかった若年層のユーザーを獲得することに成功し、最盛期の「クララ」の2倍以上の売上アップを達成したそうです。
商品の本質とブランドイメージを融合させた、見事なネーミング戦略だと言えるでしょう。

ChocoZAP (チョコザップ)

「龍角散ダイレクト」と同様、既存のブランドバリューを最大限生かしたネーミングに、RIZAP(ライザップ)が作った「ChocoZAP(チョコザップ)」があります。
ChocoZAPは、RIZAPが運営する24時間営業のフィットネスジム。
「スマホひとつで通えるコンビニジム」として2022年7月にサービスを開始し、現在は全国に約1,300店舗以上(2024年3月時点)展開するなど破竹の勢いで拡大を続けています。
日本ネーミング大賞2023」では、ルーキー部門の最優秀賞を受賞。

 「ジム通いは面倒という気持ちに合わせた“ちょこっと”という発想が面白い。短期間でここまで浸透したのはネーミングの力」
「覚えやすくイメージしやすい」
「既存の人気ブランドを大胆かつユニークにアレンジした姿勢と、感覚的共感をねらった口語づかいがグッド!」
「ライザップというハードなトレーニングジムのイメージを上手に使って入会のハードルを大きく下げた良いネーミング」

など、そのネーミングセンスは多くの人々に高く評価されています。
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あえて長いネーミングにする

商品名を長くすることで、商品・サービスの特徴や機能をより詳細に伝えることができるほか、競合との差別化を図ることができます。

ブラシはいらないそう思う人に使ってほしいブラシ

日本全国に店舗を構えるウエルシア薬局は、自社のプライベートブランド(PB)商品にユニークな名前をつけることで消費者の注目を集めています。
その中のひとつが「ブラシはいらないそう思う人に使ってほしいブラシ」。
「フェイスパウダーにブラシなんているの?」という消費者の思いを代弁しつつ、背中をそっと押すようなネーミングを採用しています。
こちらの商品は、コスメ雑誌「LDK the Beauty」2023年10月号で、パウダーブラシ部門のベストバイを受賞するほどのスグレモノ。
消費者の心を掴むユニークなネーミングと、それに裏付けされた商品力によって、独自の存在感を放っていると言えるでしょう。

なお、ウエルシア薬局では、自社ホームページで以下のように説明をしています。

 ウエルシアの新しいオリジナル商品は「いいひと」になろうと思います。
それぞれの商品が、じぶんの特徴をがんばって説明します。
商品名が長いものもありますが、そのためですのでご容赦ください。
ウエルシア薬局ホームページより

この言葉通り、ほかにも「誰も傷つけたくないスポンジ」や「ゆっくり戻るからしっかりフィットする抗菌耳栓」など、ユニークな名称の商品を多数展開しています。

たんぱく質がしっかり摂れるスープ

2017年8月に味の素が発売した「たんぱく質がしっかり摂れるスープ」は、その名の通り、不足しがちなタンパク質を手軽に補給できるスープ。
従来品の約7倍ものたんぱく質を含んでおり、健康維持に気を配るシニア層から美容や体づくりを意識する若い世代まで、幅広い層から支持されています。
商品の具体的な特徴が分かるネーミングと、おいしさと栄養を兼ね備えた味わいが多くの人を魅了しているようです。
Amazonのカスタマーレビューでも★4.3と高評価を獲得し、その実力は折り紙付き。(2024年4月時点)
短いネーミングでは伝えきれない商品の特徴を的確に表現することで、たんぱく質不足が気になる消費者にまっすぐアプローチできていると言えるでしょう。
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まとめ

ヘルスケア商品のネーミングは、商品開発において重要な役割を果たします。
ターゲット層、商品の特徴、記憶への残りやすさなどを考慮し、消費者の心を掴むようなネーミングを検討することで、商品の売上アップに貢献できるでしょう。

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